LE NOZZE DI FIGARO
三菱UFJ証券 SPRING OPERA
サントリーホール モーツァルト&ダ・ポンテ三部作 2008-2010
ホール・オペラ®《フィガロの結婚》
Mitsubishi UFJ Securities SPRING OPERA
SUNTORY HALL "MOZART & DA PONTE 2008-2010"
HALL OPERA® MOZART : LE NOZZE DI FIGARO
《フィガロの結婚》4幕のオペラ・ブッファ
Le nozze di Figaro, Opera buffa in 4 atto, K. 492
- 作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト Music: Wolfgang Amadeus Mozart
- 台本:ロレンツォ・ダ・ポンテ Libretto: Lorenzo da Ponte
- 伯爵………………………マルクス・ヴェルバ (バリトン)
Il Conte Almaviva ........... Markus Werba- 伯爵夫人…………セレーナ・ファルノッキア (ソプラノ)
La Contessa Almaviva ........... Serena Farnocchia- スザンナ………………ダニエル・ド・ニーズ (ソプラノ)
Susanna, sua cameriera e fidanzata soposa di Figaro ... Danielle de Niese- フィガロ……ガブリエーレ・ヴィヴィアーニ (バリトン)
Figaro, cameriere del Conte ... Gabriele Viviani- ケルビーノ…………ダニエラ・ピーニ (メゾ・ソプラノ)
Cherubino, paggio del Conte ... Daniela Pini- マルチェリーナ……………牧野真由美 (メゾ・ソプラノ)
Marcellina, già governante a casa di Bartolo, ora al servizio del Conte ... Mayumi Makino- バジリオ……………ジャンルーカ・フロリス (テノール)
Basilio, maestro di musica ... Gianluca Floris- ドン・クルツィオ…ジャンルーカ・フロリス (テノール)
Don Curzio, guidace .......... Gianluca Floris- バルトロ………………………エンツォ・カプアノ (バス)
Bartolo, medico di Siviglia ...... Enzo Capuano- アントーニオ…………………………清水良一 (バリトン)
Antonio, giardiniere del Conte, zio di Susanna ... Ryoichi Shimizu- バルバリーナ…………………………吉原圭子 (ソプラノ)
Barbarina, sue figlia ....... Keiko Yoshihara
- 指揮&フォルテピアノ…ニコラ・ルイゾッティ Conductor & Fortepiano : Nicola Luisotti
- 合唱…サントリーホール オペラ・アカデミー Chorus : Suntory Hall Opera Academy
- 助演…………………………………劇団ひまわり Children : Himawari Theatre
- 管弦楽…………東京フィルハーモニー交響楽団 Orchestra : Tokyo Philharmonic Orchestra
- 演出………ガブリエーレ・ラヴィア Stage Director : Gabriele Lavia
- 舞台装置…アレッサンドロ・カメラ Set designer : Alessandro Camera
- 衣裳……アンドレア・ヴィオッティ Costume designer : Andrea Viotti
- 照明コーディネーター…喜多村 貴 Lighting coordinator : Takashi Kitamura
- 振付……………………工藤 美和子 Choreographer : Miwako Kudo
- 大道具&大道具:Opera Scene Europa srl (Roma)
- 衣裳製作:Farani Sartoria teatrale (Roma)
- 履物:Pompei 2000 srl (Roma)
- 料金:S 22,000円|A 20,000円|B 17,000円|C 13,000円|D 11,000円
- 主催:朝日新聞社/サントリーホール
- 協賛:三菱UFJ証券株式会社
- 後援:イタリア大使館
- 協力:アリタリア航空
Gabriele Lavia - http://www.compagnialavia.it/
Markus Werba
Daniela Pini
《ドン・ジョヴァンニ》Don Giovanni - 2009年4月5日(日)|4月8日(水)|4月11日(土)
- ドン・ジョヴァンニ…………マルコ・ヴラトーニャ Marco Vratogna
変更………………………………マルクス・ヴェルバ Markus Werba- レポレッロ?……………………マルクス・ヴェルバ Markus Werba
変更…………………………………マルコ・ヴィンコ Marco Vinco- ドンナ・アンナ…………セレーナ・ファルノッキャ Serena Franocchia
- ドンナ・エルヴィラ…スヴェトラ・ヴァシーレヴァ Svetla Vassileva
変更……………………………………………増田朋子- ドン・オッターヴィオ…………ブラゴイ・ナコスキ Blagoj Nacoski
- ゼルリーナ…………………ダヴィニア・ロドリゲス Davinia Rodriguez
- マゼット…………………………デヤン・ヴァチコフ Deyan Vatchkov
- 騎士長……………………………エンツォ・カプアノ Enzo Capuano
《コジ・ファン・トゥッテ》Così fan tutte - 2010年3月14日(日)|3月17日(水)|3月20日(土)
- ドラベッラ………………………ニノ・スルグラジェ Nino Surguladze
- IMG Artists | Celebrate Performance (ほぼここの所属の人のよう)
©とってまでも頑張っているホール・オペラですが、あまりストライク・ゾーンでないので、ロッシーニの《オテッロ》以後行った事ないのですが、今回ばかりはちょっと仕方ないので高いけど無理してしまいました。で、高いからかかなり空席が目立ち、お気の毒。このご時世にかなりな無駄な事をしているので、本当に考え直した方がいいのでは。海外とかだと年間プログラムとか季節ごとのプログラムを置いておくだけでよっぽどじゃないとそれぞれのチラシなんてカラーで作らないと思うけど、無駄なチラシにお金を掛け過ぎている。演奏会形式のオペラ公演は各国で続けていますが、演出付けたものでも大概はちょっとした衣裳に小道具持たす程度でセットにはお金かけたりしないでせいぜい照明とかで工夫する程度。昨年シテ・ド・ラ・ミュジックでそういったのを幾つか聴いたけど、それぐらいでもかなり面白かった。
ガブリエーレ・ラヴィアという大御所があの空間で本当に演出してしまったのは凄いんですが、その分料金にも跳ね返り、買えない額になってしまったのが問題。ホールでオペラをするなら、Mise en sceneではなくMise en espaceにするのが普通ですが、そうしたくないのがこの特性みたいですが...それでいいのかは。オケの位置さえピットに移せばちゃんと歌劇場でもできる程のものなので、趣旨としてどうなのか。それにしても、裏や横の席はあのホールには全く不向きで、最初横から聴いていたけど、オケの音が大きすぎて全く声が聞こえず、休憩後余りにも席が空いているので正面の方に移動させてもらったけど(!!)、そしたら一応声が聞こえるようになったので、このシリーズをやる際は後ろや横の席を売るのは客には失礼な気がする。それより、もっと経費をセーブして料金も安くできるようにしないと、また来年も空席が目立つでしょう。
ラヴィア氏は今年のジュゼッぺ・トルナトーレ最新作にも出ているけど、それ以前には『海の上のピアニスト』にも出演してました...。最近は『プラダを着た悪魔』イタリア語吹替版ではスタンリー・トゥッチの役だったそうで...気になる。でも彼と言えばダリオ・アルジェント作品。中でも私の最も好きな『サスペリア2』と『インフェルノ』(昨年やっと日本盤DVDが出たけど、海外版と違いおまけなしで残念!)にも出てます...。それを書くとイメージが悪いと思ったのか、全く伏せていました。しかしホラーで培った暴力性は今回の演出にも表れているよう(!?)。普通は椅子に隠れるのに箱の中に入れたり、殴ったり、腕ひねったり、突き飛ばして尻餅つかせたり、演じている方は大変そう。
ダニエル(イタリア人はダニエレって呼んでいたけど、だからってダニエルの名前を勝手にイタリア人読みするのは何なんだ?その割にエンツォ・カプアノはフランス風にエンゾって表記されたのが気に食わなくてサインするときはカタカナでエンツォって書く程のこだわり)は先日のトークショーであざだらけになっている事を言っていたけど、終演後ヴィヴィアーニは足を引きずっていて辛そうでした (でも公演中は全くそう思わせなかったので、プロ根性なんでしょうか)。演奏、歌唱とも健闘した公演 (アントニオ役の人は声が通らなかったせいか終演後のサイン会ではすみませんって謝っていたけど...)なのですが、知る人ぞ知る人しか出ていないキャストなのでそのために2万とか出す太っ腹な人がいるかどうかも考えないと。変なユーロトラッシュ演出の公演を見るよりはこれの方が全然いいんですが。なお、NHK-BSだかで収録したので、そちらで見直したらもっと細部が見られていいかも。
チラシには書いてなかったのですが、来年の《ドン・ジョヴァンニ》には今回のマルクス・ヴェルバも出演することに。ってレポレッロ?? かどうかは訊かなかった。でカプアノさんもまた来るので、次回は本人が断固主張のでエンツォ・カプアノと訂正されるでしょう...!? ちなみに、ラヴィア氏的にはというよりダリオ・アルジェント・ファンにはこっちの方がホラー的演出が期待できるのかも。チラシにはマルコ・ヴラトーニって書いてあったので、誰かと思ったら、マルコ・ヴラトーニャでした。これが直るのか??だいたいダニエルをダニエレでやり通した位強行派なので。間違いは気付いたり指摘されたら瞬時に訂正しないと不誠実です (米首xとかと同じ)。
今回は《ダ・ポンテ三部作》シリーズの第一弾ですが、小澤の音楽塾(2010年〜?)やるそうで...。日本ではモーツァルトといったらダ・ポンテか《魔笛》と、同じ作品ばかりなので、よっぽどキャストが気が利いてない限り行ってられない。他のやると思ったらバカみたいな変人演出家の鬼畜演出だったりというのも客離れに繋がり深刻。ザルツブルクはフリムがやってるかぎり演出家選びは極悪なので、そんなのを持ってこようってのは本当に危険 (来年はコジということだけど、あれはフィガロよりは何倍もましなのでいいけど)。
追記:2008年10月20日00時40分にNHK-BSで放映。最後の方でやっぱりヴィヴィアーニはあの危険な舞台で足くじいているのが分かりました。