ロッシーニ:歌劇《ランスへの旅》ゼッダ指揮

ロッシーニ指揮者!アルベルト・ゼッダ大先生で、線は細いけど好感触のマキシム・ミロノフが出てるので、一応鑑賞。エミリオ・サジ(スペイン人なのてサージって伸ばさないと思うけど)の演出はどうだか(といっても不在)。シャトレの《メキシコの歌手》は超キャンプで面白そうだけど、《連隊の娘》はDVD欲しい気しない...。

ゼッダ氏はさすがエキスパートなので、演奏は全く問題なく聴けました。日頃接していないので歌手はよく分からないのですが、興奮もしないけど怒りも無かったのはやっぱり音楽がいいから?ただ身内がやったとバレバレなブラーヴァは逆に言われた本人はどんなんだか...。目当てのミロノフ君ですが、日頃大劇場で演じていないのであの劇場は彼には辛い感じでしたが、ゼッダ氏から何か言われたのか後半はガンバっておりましたので、ホッとしました。私もあまりでっかい所で、がなるオペラを見るのは好きではないので、違う感じで聴き直したいもんです。だいたいこの演目も彼は去年の今頃ブリュッセルのラ・モネでやってたのだし(全く劇場空間が違う。日本でやった《ドン・ジョヴァンニ》がどっちらけて見えたのは、そのせい!?)。

終演後ゼッダ氏に新譜の事を訊らた、明日帰って直ぐに録音とのこと(Naxosだけどこれまでみたいにライヴじゃない!)。ロッシーニのシリーズは遂に《湖上の美人》La Donna del lago。コルブラン版ということでエレーナはソプラノじゃなくメッゾ。ソニア・ガナッシ(プリーナって言ったようだけど訂正)。マルコムはペーザロでミロノフと共演したばかりのマリアンナ・ピッツォラート Marianna Pizzolato、そしてミロノフ君とのことです。これは楽しみな録音となりそうです。このオペラを最高の条件で聴いてみたいもんです...(11月始めドイツのロッシーニ祭で公演するけど、《レ・パラダン》があり不可能)。追記:CD出ました。

La donna del lago (Rossini in Wildbad 2006) http://www.amazon.fr/gp/product/B000ZJVI2U/ume305-21

ルチア・ヴァレンティーニ=テッラーニ以後、マルコムは? アルトでエヴァ・ポドレシくらいしか考えられないのですが、エレーナは今ソプラノではアニック・マシス...あれをメッゾっていうとマリリン・ホーンの壮絶なのがありますが、そこまでとは言わないけど、ガンバってもらいたいもんです。

なお、前日出ていたドミニク・モラレス君がロビーにいたので、彼の公演を見てもいないのに記念にサインをもらってしまいました...(情けない!)。なぜなら彼はパリ・オペラ座ヴェルナー・シュレーターが演出した《トスカ》にスポレッタ役で出てたりしたので...。でも私の見たのは初演の1994年で、彼は2000年に出演したのですが。「あのクレイジーなプロダクションは好き?」と尋ねたら「好き!」だったそうです。彼はCD録音のため当分日本にいるみたいです(彼のサイトによると)。来年はロッシーニの《スターバト・マーテル》でまた来るそうな (追記:リサイタルに変更)。