THE MAGIG FLUTE

魔笛』The Magic Flute

http://a69.g.akamai.net/n/69/10688/v1/img5.allocine.fr/acmedia/medias/nmedia/18/63/04/84/18688530.jpg The Magic Flute
トレーラーがおやま〜って感じだったので、どうかな?って気がしましたが、思った以上に上手く作られていました。スティーヴン・フライの英語版は上手く言葉が合っていて違和感はなかったです。演出はケネス・ブラナーらしいものですし (言うまでもない)。ピーター・ムーア・ファウンデーションといえばChandosの「Opera in English」ですし、ENOことイングリッシュ・ナショナル・オペラの感覚で翻訳ものを見たと思えば問題はないです。つまり、ENOに行く層に合わせている感じなので、PCゲーム感覚のお子ちゃま用のファンタジーにして英語にした訳じゃなく、ある程度の大人向け(戦場を舞台にしてどちらが善か悪か判らないような物語を今のイラク情勢と英米の対応に照らしていることも、全く子供用じゃないし)。とても英国的でウェスト・エンドのミュージカル、オペラ、芝居を見るのが好きな人には楽しめるでしょう(フランスのハイセンスなものやドイツの固い感じを求めてる人は...)。シネマスコープなので映画館で見てもらうことを想定してますから、DVDでいきなりというのはどうかと。なお、演奏はヨーロッパ室内管弦楽団でしたが、オーケストラのリストも全員クレジットされていて、クラリネットでフランスのフランソワ・ルルーが参加していたりしました。合唱団のリストの仲にはサイモン・グラントの名も発見しました。

なお、12月、1月とアクト・オン・TVで放映されている「SPIRIT OF THE ARTS〜プラシド・ドミンゴ」の中で取り上げられたドミンゴ主宰のコンクール「オペラリア」のファイナリストとしてとしてタミーノ役のジョゼフ・カイザーも登場しますので、要チェック。《ファウスト》の「この清らかな住まい」を歌ってる場面も流れましたが、結局第2位に選ばれました。この映像は後々貴重になるかも...。

さらに、クラシカ・ジャパンマリア・カラスのドキュメンタリー「カラス・パッション」Passion Callas には指揮者ジェイムズ・コンロンがカラスとの初対面の思い出を語る姿とその時2ショット写真なども見られます。