ROBERT CARSEN
- カナダ大使館|14時00分-17時10分
東京オペラの森公演『タンホイザー』の演出で来日中のロバート・カーセンがゲネプロを終えたのか講演をするので、行くことに。エクスの《魔笛》《オルランド》《夏の夜の夢》《セメレ》やパリ・オペラ座の《アルチーナ》《レ・ボレアド》などなど、なんだかんだ、彼の演出はかなり見てるのでとりあえず。
結果:開始時間を間違えて、冒頭欠けましたが、大使とかの挨拶があったので、ほぼ大丈夫だったよう!? 講演は彼の演出スタイルというかどういう風にやっていくのかというものでしたが、説明するより見せる方が早いので、91年にエクスで初上演し、一昨年のバルセロナ公演がDVD収録されたベンジャミン・ブリテン《夏の夜の夢》の映像と共に解説。解説されなくても別に分からないものではないですが...。91年にジェイムズ・ボウマン、リリアン・ワトソン主演で上演した際は斬新でした(こちらの映像はTV収録され、エクスの図書館でも見られますが)、その後各地で引っ張りだこで定番に。それまではこのオペラといったらグラインドボーンでのピーター・ホール演出が台本に忠実でオーソドックスなものでしたが。休憩後は、ラモー《レ・ボレアド》の映像で解説。この収録を見ると大変な演目であることが一目瞭然ですが、初日を見ましたがその日はトラブル続きで大変なものでしたので、そんな事なかったかのようにあの公演を語ってましたが、かなり冷や汗ものだったのでは。休憩中に停電となり、やっとスタートできたと思ったら歌い出したらまた停電となり、結局予定より1時間遅れの終演でした。そんなことは収録日が違えば関係ないことですが。抜粋では見られなかったけど、ラ・ラ・ラの踊りはかなりイッちゃっててブーイング野郎もおりましたが、収録ではそれは無かったよう。質疑応答コーナーとなりましがが、彼の饒舌ぶりは続き、4時半の終了時間が5時に。今回初めて知ったのはジュネーヴ歌劇場のユーグ・ガル氏の後押しで、助手から演出家になれたというが分かったのは収穫でした(でも通訳の日本語では何を言っていたのか理解できていない人もいたかも)。ガル氏と言えばダニエル・シュミットのオペラ演出家デビューも手助けしてくれた方ですし、パリ・オペラ座に移ってからもロマン・ポランスキー、ヴェルナー・シュレーター、ロラン・ペリーなんかを起用し、カーセンの演目を多数公演した方でしたので、やっぱりガル氏のセンスはオペラ史にとって重要でした。それが、後任者といったらユーロ・トラッシュの権化で困りもの。この人は09年の定年と共に国外追放となり、NYシティ・オペラに就任するというからNYのオペラ・ファンは気分悪いようです。
なお、次回はチューリヒ歌劇場のアレクサンダー・ペレイラ氏が急きょ来られるということで、こちらも行かねば。彼もシュミットにオペラを依頼した人ですし。
DVD
CD (演出担当公演のCD版。ブックレットには公演のカラー写真多数掲載)
DVD (《魔笛》抜粋映像込み)DVD (ブリュノ・モンサンジョン監督によるユリア・ヴァラディのドキュメント。《ナプッコ》の映像があれば...)
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