IL VIAGGIO A REIMS

ランスへの旅、あるいは金百合亭》一幕のドランマ・ジョコーゾ
Il viaggio a Reims ossia L'albergo del Giglio d'Oro
Dramma giocoso in un atto

  • 制作:ミラノ・スカラ座ロッシーニ音楽祭 (ペーザロ)
    Allestimento del Teatro alla Scala e del Rossini Opera Festival di Pesaro
  • Aprile  2009:  07 (20:00), 14 (20:00), 16 (20:00), 19 (20:00), 23 (20:00), 30 (20:00)
    Maggio  2009:  03 (15:00), 06 (20:00), 08 (20:00), 10 (20:00)
  • Durata spettacolo: 3 ore e 05 minuti
  • 指揮…オッタヴィオダントーネ Direttore : Ottavio Dantone
  • 演出……………ルカ・ロンコーニ Regia : Luca Ronconi
  • 美術…………ガエ・アウレンティ Scene : Gae Aulenti
  • 衣装……ジョヴァンナ・ブッツィ Costumi : Giovanna Buzzi

Personaggi ed Interpreti
(7, 14, 16, 23, 30 aprile; 8, 10 maggio)

  • 即興詩人コリンナ…………………パトリツィア・チョーフィ Corinna : Patrizia Ciofi
  • メリーベア公爵夫人……………ダニエラ・バルチェッローナ La marchesa Melibea : Daniela Barcellona
  • フォルヴィル伯爵夫人………………………アニック・マシス La contessa di Folleville : Annick Massis
  • コルテーゼ夫人…………………………カルメラレミージョ Madama Cortese : Carmela Remigio
  • 騎士ベルフィオール…………フワン・フランシスコ・ハテル Il Cavaliere Belfiore : Juan Francisco Gatell Abre
  • リーベンスコフ伯爵…………………ドミトリー・コルチャク Il conte di Libenskof : Dmitry Korchak
  • シドニー卿………………………………アラステア・マイルズ Lord Sidney : Alastair Miles
  • ドン・プロフォンド………………ニコーラ・ウリヴィエーリ Don Profondo : Nicola Ulivieri
  • トロンボノク男爵………………………ブルーノ・プラティコ Barone di Trombonok : Bruno Praticò
  • ドン・アルバロ………………………ファビオ・カピタヌッチ Don Alvaro : Fabio Capitanucci
  • ドン・プルデンツィオ…アレッサンドロ・グウェルツォーニ Don Prudenzio : Alessandro Guerzoni
  • ドン・ルイジーノ……………………エンリーコ・イヴィリア Don Luigino : Enrico Iviglia
  • 女中頭マッダレーナ……………………パオラ・ガルディーナ Maddalena : Paola Gardina
  • デリア…………………………………アウローラ・ティロッタ Delia : Aurora Tirotta
  • モデスティーナ………………………アンナマリア・ポペスク Modestina : Annamaria Popescu
  • アントーニョ…………………………フィリッポ・ポリネッリ Antonio : Filippo Polinelli
  • ゼフィリーノ………………………パトリツィオ・サウデッリ Zefirino : Patrizio Saudelli
  • ジェルソミーニョ……………ファブリツィオ・メルクーリオ Gelsominio : Fabrizio Mercurio
  • マリオネット劇団……………………………カルロ・コッラ社 Compagnia Marionettistica Carlo Colla e figli

(19 aprile; 3, 6 maggio)

  • コリンナ……………………………クリスティナ・オブレゴン Cristina Obregon
  • メリーベア公爵夫人……………………………マイテ・ボモン Maite Beaumont
  • フォルヴィル伯爵夫人………………………マリーナ・レベカ Marina Rebeka
  • コルテーゼ夫人……………………………テレーザ・ロマーノ Teresa Romano
  • 騎士ベルフィオール…………………マイケル・スパイアーズ Michael Spyres
  • リーベンスコフ伯爵………………セルゲイ・ロマノフスキー Sergey Romanovsky
  • シドニー卿…………………………ロベルト・タリアヴィーニ Roberto Tagliavini
  • ドン・プロフォンド………………………シモン・オルフィラ Simon Orfila
  • トロンボノク男爵…………………………………ホセ・カルボ José Carbó
  • ドン・アルバロ……………………シモーネ・デル・サヴィオ Simone del Savio
Rossini - Il viaggio a Reims Rossini:Il Viaggio A Reims
Cecilia Gasdia
Lucia Valentini Terrani
Lella Cuberli
Katia Ricciarelli
Eduardo Gimenez
Francisco Araiza
Samuel Ramey
Ruggero Raimondi
Enzo Dara
Leo Nucci
Giorgio Surian
Oslavio di Credico
Raquel Pielotti
Antonella Bandelli
Bernadette Manca di Nissa
Luigi de Corato
Ernasto Gavazzi
William Matteuzzi
(1984)
Sylvia McNair
Lucia Valentini Terrani
Luciana Serra
Cheryl Studer
Raul Gimenez
William Matteuzzi
Samuel Ramey
Ruggero Raimondi
Endo Dara
Lucio Gallo
Giorgio Surian
Guglielmo Mattei
Nicoletta Curiel
Barbara Frittoli
Barbara Frittoli
Claudio Otelli
Bojidar Nikolov
Bojidar Nikolov
(1992)

二回目の14日の公演がイタリア、スペイン、UKなどの映画館、ホールなどでのライヴHD上映なので、まさか初日が生放送されると思っていなかったので、本当は他に聴きたい公演があったけど、こちらをチェック。アバドの公演では大爆笑だったし、名人たちの芸も細かく圧巻でしたが、同じロンコーニ演出の久しぶりの再演ですが、ダントーネはそこまで細やかな指定は徹底されていなく、あっさりとしたものに。歌手もあの時代ほどのものが今や期待できないので、多大な期待をしていない分、適当に楽しむことはできたけど。歌手の選定はある程度国の指定に合わせていますが、そこでお国柄が過度に強調されないのが、どうしたものか。でも、フランスのモード狂フォルヴィルをアニック・マシスがやるのはうれしい。以前ルチャーナ・セッラは得意の夜の女王で脱線してたのが、彼女はルチアで脱線し、フランス語も交えたりと。途中で声が無くなって焦ったけど、気絶する役だから演技で置き換えで上手く切り抜けて、スカラだからブーでも喰らうかと思ったら一番の喝采でホッとした。脇にヤーコプスの《ドン・ジョヴァンニ》で騎士長を演じたグウェルツォーニ、ペーザロの日本公演で来て優秀だったイヴィリア、ゲオルギューの《蝶々夫人》でシャープレスを歌ったカピタヌッチ、ロッシーニオテッロ》などで日本にも来たサウデッリなどがいたりするので、ちょろっとながら聴き逃せないことに。日本で劇場やTVで映像が見られるのか分からないけど、商品化を期待したいもんです。その際はボーナスとして裏キャスト (マイテ、レベカ、スパイアーズ、オルフィラなど、なかかな揃ってるし) の映像や過去のアーカイヴ映像とかハイライトとかもつけてもらいたいもんじゃ。なお、スカラのサイトにはペーザロじゃなくスカラで上演した時の記録映像が数分見られる設定になっているのも必見 (今回の上演のスライドもあるけど)。ペーザロとウィーンの収録はあるけど、さっぱり正規映像としていい状態で見られないので。本当はアバドが許可すればベルリンでのセミ・ステージの映像も商品化してもらいたいんだけど...。
それはそうと、マシスが夏にペーザロで《オリー伯爵》のアデールに当初予定されていたけど、いつの間にか名が消え、その翌月にアムステルダムで再演される《ユダヤの女》の方を選んだので、ちょっと残念な気もしないでもないけど、逆に夏の高い時期にペーザロなんて行けないので、アムスに行く方がいいやということで、めでたし?
ちなみに、ジャンヌ・ダルク(ジョヴァンナ・ダルコ)の名が最後の方で出てきますが、彼女と言えばシャルル7世のランスでの戴冠式ですが、それを見物するために右往左往する人々を描いていたのが、リュック・ベっソンの映画『ジャンヌ・ダルク』(ジャック・リヴェットの『ジャンヌ・ダルク』にも出てくるけど、それほど右往左往は描かれない)でした。その戴冠式をモチーフにしてたのが、シャルル10世戴冠式のために作られたこの《ランスへの旅》なので、あんな映画でも見ておくと、ちょっとためになるかも。

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