PHILIP LANGRIDGE CBE. (1939-2010)

訃報 英国のテノール歌手フィリップ・ラングリッジ氏が3月6日にお亡くなりになりました。ご冥福を...。
思えば、07年にMETで《ヘンゼルとグレーテル》の魔女を演じる頃に、奥さんのアン・マリーは《フィガロの結婚》のマルチェッリーナを演じることでNYを一緒に過ごすようにしておりましたが、魔女役が大評判となって昨年は暮れには魔女とドン・バジリオでMETに戻り、ストリーミング放送のゲストに夫婦で参加して楽しそうにトークをしておりました。結局1月2日の魔女役が最後の公演となってしまいました。
コヴェント・ガーデンの《マノン》のギヨー役はロラン・ペリー演出ということもあり当初ジャン=ポール・フシェクールに話がきておりましたが、ラングリッジ氏が可能な内に役を与えたかったようで、彼が演じる事になりましたが、獄寒のNYがこたえたのか、魔女役後に様態が悪化。2月にはフェリシティ・パーマーから引き継いでロラン・ペリー演出《連隊の娘》のベルケンフェルド伯爵夫人役でクランケントルプ公爵夫人役のキリ・テ・カナワとMETで共演する予定にしていた奥さんですが、放送を楽しみにしていたら彼女の名は呼ばれず...。その後、ロイヤル・オペラのサイトからギヨー役は未定に。そして...。
なお、息子スティーヴン・ラングリッジは演出家となり、バートウィッスルの《ミノタウル》で父を一緒に仕事をしておりましたが、放送は聴いていたけど、DVDじゃなくブルーレイを待っていたら、結局生前に見る事ができず....。トマス・アデスの《テンペスト》は再演のライヴCDには参加しておりましたが、初演の映像じゃなく残念。

Minotaur / [Blu-ray] [Import] メトロポリタン・オペラDVD フンパーディンク:歌劇『ヘンゼルとグレーテル』 Billy Budd [DVD] Schubert:Complete Songs

今日放送された《アッティラ》ではヴィオレタ・ウルマーナが酷い風邪とのアナウンスでお断りした上での上演でしたが、昨年は風邪に弱いゲオルギューは《つばめ》でも同じアナウンスが。某テノールは結局1年休業するはめになったり。この時期にこの地でがんばれるのはロシアや北欧の強い歌手しかないということで、《カルメン》がガランチャというのは安定株のよう (ウルマーナはロシアだけど)。