CIRO IN BABIRONIA de ROSSINI

Ciro in Babilonia de Rossini enregistré au Théâtre des Champs-Elysées

  • チーロ…………………ノラ・グビッシュ Nora Gubisch, Ciro
  • バルダッサーレ………シリル・オビティ Cyril Auvity, Baldassare (Belshazzar)
  • アルバーチェ…ダニエル・オシンクロス Daniel Auchincloss, Arbace
  • アルジェーネ……ソフィー・デインマン Sophie Daneman, Argene
  • ザンブリ………ティル・フェシュネール Till Fechner, Zambri
  • ダニエッロ……ピエリーヴ・プリュヴォ Pierre-Yves Pruvot, Daniello
  • 合唱:ナミュール室内合唱団 (指導:ジャン・チュベリ)
    Choeur de chambre de Namur, direction Jean Tubéry
  • 演奏:ラ・グランド・エキュリ・エ・ラ・シャンブル・デュ・ロワ
    La Grande Écurie et la Chambre du Roy
  • 指揮:ジャン=クロード・マルゴワール
    Jean-Claude Malgoire, direction

マルゴワールは音作りはともかく、選曲的にちょっと先をいっているので、誰もやらない時にラモー、ヘンデル、ヴィヴァルディ、あるいはモーツァルト(古楽器で)、グルックサリエリなんかに取り組んできましたが、今の萌えはロッシーニのようで《タンクレーディ》、昨年も公演した《セビリャの理髪師》に続いて、今年はオペラ第5作目《バビロニアのチーロ》なんかを演奏会で公演。でもこれを初めて指揮したのは92年にデビュー間もないノラ・グビッシュとでしたから、バロック界ではやっぱり早い取り組み (その頃はロッシーニ年だったけど....ついでにエルヴェ・ニケも《結婚手形》を公演)。この作品は後のいろんな作品に流用されている箇所が多々有り、聴いていて面白いですが、なにせマルゴワールなので、80年代ロッシーニルネサンスの時の快活さや歌手の超絶技巧とかは望めません。今や誰もあの頃のすごい歌いっぷりってのはできないようなので、最後に盛り上がって合唱で締めるという作りでも興奮の粋にはいかないのばかりしか聴きません (なのでペーザロも行く気はしないけど、マシスの《マティルデ・ディ・シャブラン》を見逃したのは痛い)。
1812年は1月に《幸せな誤解》でスタートし、3月にこの作品、以後《絹のはしご》《試金石》《なりゆき泥棒》を連打した凄い年。でも翌年の《タンクレーディ》《アルジェのイタリア女》の方で凄すぎてそちらは日が当たりにくいですが、12年の作品群の方が好みです...。