LA RONDINE part 3

前回、ゲオルギューが風邪っぴきということで、どうなるか気になったのと、もとから決まっていたランバルドがジェイムズ・コートニーに変わる日ということもあり、一応チェックすることに。で、案の定ゲオルギューは前回がんばり過ぎたのかダウンして、マグダ役はモーリーン・オフリン Maureen O'Flynn に変更。が〜ん!
全体的に気の抜けた公演になりました。コートニーはレイミーの揺れはないけど、味もなく。オフリンは前にやっている役だけど、さっぱりとして燃えるものがなく。で、信じられないくらい別人のアラーニャはこれが最後でお役御免に。
この時期の雪の降るNYはいろんな意味で危険。すっぱりお休みにした方がましな気が。大体、1月4日にかなりのブロードウェイ公演がクローズして観光客も激減だし。そんな煽りで《オルフェオとエウリディーチェ》は券があまりまくっているようで。で、すばらしいはずのステファニー・ブライスは翌日の公演は同じく風邪のようで降板し、《セビリャの理髪師》のリハでニースにいると思っていたキルスティン・チャベス Kirstin Chavez が呼び出されて一日だけ歌うことに。
それはともかく、後の情報で、アラーニャが新譜の「シチリアン」を携えて、急きょパリのオランピア劇場でリサイタルを2月18日にやるというので、その翌日はモンテカルロでの《アンドレア・シェニエ》なのにどうなってるの?と思ったら、まだ役を歌える状況じゃないから完全に降板し、そっちのリサイタルをやることにしたようで。シェニエはヴェリズモの重い役なので、やらない方がいいと思っていたので、それはそれでいいけど、発表はもっと早めにしないと、また問題が悪化するので、気をつけねば。というか、演出が気に入らなかっただけなのかも。ゲオルギューもレナータ・スコットの演出というよりピッツィのデザインによる《椿姫》が気に入らなくて降板したというかさせられ問題になったけど、カラスじゃないけど、詳細が分からないまま契約することが常なので、いざとなるとヤダってことになる事が多いのがオペラの世界なので、それは分かった上で、見に行く側も気をつけないと。後にこの降板を知った人で、そのファンでない人が降板したからって怒っていた人が多ったのでびっくり。ファンじゃないならアラーニャ、ゲオルギューが出ようが出まいが関係ないと思うけど。冬に風邪ひいて体調悪くするのは人間なので、仕方ないし、飛行機や電車にのって他の客からうつされるのはあることだし。メトの寒い冷えた楽屋出入り口でファンがサインで足留めしたら体冷えるだろうし、それを吹っ切ったりしたら、嫌われるだろうし (ドミンゴ経営のホテルが地下でつながってるって話だけど)。
ということなので、2月11日から再開する《つばめ》はジュゼッペ・フィリアノーティがルッジェーロをやる予定だけど、31日に本当に《リゴレット》に出演するのか分からないし、それで消耗したらひょっとして、またアラーニャが演じるのかもという憶測が。それ以前に、ネトレプX&ミスターV共演で完売状態だった《ルチア》が両者絶不調で、逆に降板しろ!騒ぎになっているので、以前助っ人で演じたアラーニャがまた出演し、初演を演じたデセイが復帰というのもあると思います(結局、ピョートル・ベジャーラが演じることに)。

で、ゲオルギューはといえば、アラーニャなしで別のプッチーニ作品である、オペラもとい日本の悲劇《蝶々夫人》をヨーナス・カウフマンと録音して、発売目前ですが、ジャケットがあまりにもとんちんかんでびっくり。ちゃんと髪結いとか着付けを日本人の指導でやれば良かったのに。これじゃ70年代以前って感じ。撮り直した方が...。ジャケで聴くわけじゃないけど、あんまりなんで...。3月に故アントニー・ミンゲラ演出による《蝶々夫人》の公演がHD上映となるけど、ガリャルド=ドマスは大画面にはホラーなので、上映日は二人がやればいいんだけど...。
Puccini: Madama Butterfly - http://www.emibutterfly.com/